夢幻廻廊
- タイトル
- 夢幻廻廊
- ブランド
- Black Cyc
- 発売日
- 2005年09月16日
- 評点
- 9/10
- 更新日
- 2005年10月13日
とりあえず、パッケージに出ているのは男です。
システムは普通。ボイス・音楽も特に問題なし。で、シナリオ。記憶喪失の男の子が、館の女主人に拾われることによって話は始まります。彼はヒト家畜である「かとる」として女ばかりの館で働くことになる、と。話は何度も段階を踏みながらループし、物語の核心に迫っていきます。そして、展開によっては当然館も燃えます。主人公はヒト家畜なので、比喩抜きで人間以下動物以下蛆虫程度の扱いなのですが、主人公はそれを幸福であると感じるように飼いならされていくので、何となくいい話っぽく見えます。何だかんだで、主人公を中心として物語は動いていきますし、愛されてはいる。人間扱いはされてませんが。
しかし、この作品は館というシステムによって個人の欲望がコントロールされ、永遠に同じシステムが繰り返されるという作品であります。それは極限的な依存関係によって成り立つ箱庭的な世界。まあ、どんなひどい世界でも、住んでいる人間が幸せならばそれでいいというのもありますが、地獄のような世界に住むことを幸福であると感じさせる周到な仕掛けが存在しているわけです。地獄にとどまることを自ら望ませるシステム。その前では、館の主人もお嬢様たちも皆等しくシステムを存続させるための駒でしかない。
結局、現実世界自体も、まあ似たようなものではあるわけです。主人公は孤独を感じますが、インデペンデントな個人であることを要求するシステムがそこでは動いている。ただ、館よりもはるかに変数が多いので、完璧な家畜を作るのは現実世界では難しいですが。
エロ。CGは椎咲雛樹。枚数はまあ普通。かなりかわいい感じですね、主に主人公が。シチュは徹底的にマゾヒズム。足コキとかカテーテルとかスパンキングとか、いかにもSM的なシチュエーションもありますが、それらはこの作品の本質ではありません。この作品の本質は、身分制度的な主従関係に由来する主人公への非人間的な扱いが作品のあらゆる細部に至っているという点にあります。主人公は普通に犬ころみたいなものだと思われていますので、非人間的な扱いはペットの「躾」として善意によって行われるわけです。ドッグフードぐらいしか食べさせられない主人公に、ご褒美として残飯が与えられたり。そして、主人公は「躾」を繰り返されることで、それを当たり前のことだと思うようになっていくわけですね。
四姉妹で、それぞれ館のシステムへの順応度が違うので、主人公に対する態度もそれぞれ異なります。明らかに人間扱いしていない三女とか、普通に人間扱いしている次女とか。とくに、三女の主人公を平然と家畜扱いする様子はかなり異常です。あとは、薫子もかなりヤバイですが、くつしたとか。まあ、彼女たちがそういう構成になっていること自体、館のシステムの働きなわけです。一応、普通の和姦っぽいエロシーンも各キャラに準備されてはいます。テキストはかなりよいでしょう。徐々に馴致されていく主人公の視点によって書かれているのがよろしい。アナル関係は犯されるものならあります。
総評。箱庭世界を舞台にしたマゾヒズム的楽園の極限。傑作でしょう。
bmp_69内のBlack Cycの作品評
- 蟲使い(6点)
- MinDeaD BlooD(10点)
- MinDeaD BlooD-麻由と麻奈の輸血箱-(8点)
- 夢幻廻廊(9点)
- ゴア・スクリーミング・ショウ(8点)
- EXTRAVAGANZA ~蟲愛でる少女~(8点)
- GUN-KATANA(銃刀)-NonHumanKiller-(7点)
bmp_69ではエロゲーのレビューの投稿を募集しています。
『夢幻廻廊』をプレイした感想などを18禁ゲームレビュー投稿から投稿していただければ嬉しいです。


