天使のいない12月
- タイトル
- 天使のいない12月
- ブランド
- Leaf
- 発売日
- 2003年09月26日
- 評点
- 7/10
- 更新日
- 2003年10月01日
何でこれを買ったのか自分でもよくわからないんですが、何か気になったので。『痕』以来ですよ、Leafの作品を買うのは。
システムは快適ですね。うちではちょっと挙動が怪しかったですが、問題のない程度。ボイスは普通。音楽はかなりよかったです。で、シナリオ。日々を無為に過ごしていた主人公がふとしたことから女の子とセックスをしてしまう。その女の子との関係を軸にして、青臭い若者たちの物語が描き出されていきます。主題はセックスというか、体をつなげても心がつながるわけじゃないという問題ですかね。空虚な心を埋めようとしてセックスにのめりこむけれど、そんなことで空虚が埋まるはずはないわけで、すれ違い互いを傷つけながら二人の関係のありかたを探していく。社会と自分の折り合いをつけることが出来ない彼らは若く愚かであるけれど、そのことに気づかずにいられるほど幼くはない。だからこそ彼らはどうでもいいと思われることでも悩まずに済ますことが出来ないのだし、簡単に恋愛関係に落ち着くことも出来なかった。作品を通してセックスだけのフラットな関係ということが強調されますが、彼らの感情は常にウェットであってその関係に甘んじることはありませんでした。そこには真実も愛もないのかもしれないのだけれど、心がすれ違いながらも通じ合ったところには淡い想いの細波がたつのであるし、それもまた物語として掬い上げるに足るものではあるのだ、という感じですかね。
作品全体を通してみると、やはり透子の印象が強いです。一番最初に主人公と関係を持ったために、どのキャラのシナリオでも重要なところで絡んできます。時に不安に想ったり嫉妬したりしながら愚直に主人公を求め続け、様々な表情を見せてくれます。自分はセックスしか出来ないと言いつつも、体だけの関係の向こうに心のつながりを望んでいた彼女は、この作品を象徴するキャラであったと思われます。
ゲームとしては選択肢で分岐する類のノベルであります。選択肢の数は少なく、間違ったものを選ぶと簡単にバッドエンドや汎用エンドに直行します。難易度は限りなく低いです。ボリュームもあまりありませんね。結構あっさりと終わってしまいます。テキストは主人公の一人称によるノベルの形式と、会話の部分の一般的なADVの形式によって描かれます。両者の接続はスムーズで違和感はありませんでした。
エロ。CGはまあ見ての通り非常に綺麗です。体位とか構図には結構気を使っているようで、なかなかいい感じです。枚数はあまり多くないですね。使いまわしも多いし。シチュはまあ和姦ですか、心が通じ合ってラブラブといった様子ではないですけれど、互いが求め合っているのは事実ですから。場所は学校とかホテルとか部屋とか、まあ普通。テキストは短いです。あまりエロくもないし。しのぶの「いつもYES」とかいうやつはよかったですけれどね。ありきたりな凌辱モノのパロディですが、切実な感じがそそりました。アナル関係はしのぶにひとつ愛撫があっただけです。
総評。強い印象を残すというわけではありませんでしたが、心にしこりか何かのように残る作品でした。私はこういうのは結構好きですね。
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