虜
- タイトル
- 虜
- ブランド
- D.O.
- 発売日
- 1996年10月11日
- 評点
- 10/10
- 更新日
- 2003年11月08日
Zyxの新作『拐』を『虜』スタッフが作っているらしいので。
システムは古臭いですね。細かい設定などなく、回想モードもなし。ボイスありにすると、声が出ているときは文章が出ないという何ともアレな仕様です。音楽、ボイスはともに素晴らしい水準。あの時計の音は耳から離れないですね。で、シナリオ。主人公はメス奴隷にしている田村麻美と共謀して彼女の同級生である佐伯由美子を監禁します。そして、夏休みをかけて彼女の調教をしましょう、という話。場合によっては元からの奴隷である田村麻美や由美子の親友である平井美恵子も調教することが出来ます。
主人公は主人と奴隷という関係性について明確な信念を持っていて、それは作品を通して貫徹されます。そのちょっと頭でっかちな感じすらする論理性が作品全体に圧倒的な緊張感を与えています。主人と奴隷の関係は惰性的なセックスの快楽によってもたらされるものでも、SMプレーによって築かれるものでもないと主人公は信じている。なぜなら、その関係性は性的なものというよりもむしろ精神的なものであるからです。彼が奴隷に放尿させるときに、放尿している姿が見たいのではなく、お前の忠誠心を試したいのだと言い、三角木馬が届いたときには、こんな派手なものは本来なら使いたくないと言うことの意味は非常に重要であろうと思われます。生ぬるい恋愛モドキなど欠片ほども存在しません。
ゲームとしては非常にオーソドックスな調教SLGです。イベントはどれも調教の進行によって発生し、エンディングも主にパラメータによって決定されます。そして、その難易度の高さが尋常じゃない。いい加減なことをしてると全然調教が進まないし、あんまりハードなことばかりしても病気になったり情動不安定になったりします。甘やかすと脱走されるし、厳しくしすぎると自殺される。最悪の場合衰弱死したり、精神崩壊したりする。また、飯は食わせなきゃいけないし女の子なので生理にもなる。常に奴隷の状態に気を配り、生かさぬように殺さぬようにこちらに依存するように調教の方針を考えなければなりません。それは決して理不尽な難しさではなく、合理的なものであり、終始緊張感を持ったプレーが要求されます。そしてそれは、人間一人(場合によっては二人も三人も)を調教するということの「重さ」やリアリティを支えるものでもあります。
エロ。CGは広崎悠意ですね。劇画タッチで癖の強い絵柄です。枚数は少なく、ちょっとしたアニメーションがあります。シチュは調教モノの定番一通りですね。普通の愛撫もあればアナル開発もあるし、スパンキングや鞭打ち、浣腸や奉仕、フィストファックや三角木馬もあります。全般にかなりハードな印象を受けますね。調教SLGということで、結構細部のこだわりも凄いです。最初は奴隷が自発的にする行為、例えばフェラや放尿をさせることは出来ないし、鞭打ちした後だと傷痕なんかが残っていたりします。延々鞭打ちして気絶しても無理やりたたき起こしてまた鞭打ちとか、逆にメロメロになるまで延々愛撫したりとか非常にいい。
Hシーンは簡単なアニメとちょっとしたセリフのみによって構成されるものが大部分で、たまにイベントで普通のテキストのあるHシーンがある感じです。普通に考えると全然エロくないような気もしますが、結構いい感じです。作品全体が緊張感に包まれていて、調教する奴隷を選んだときに流れ始める音楽や、奴隷の口上を聞くだけで興奮させられますし、服を脱がせて下着をはいで縄を打つだけで堪らない感じ。
テキストは基本的にあまりなかったりあっても淡白だったりしますが、台詞回しは非常に秀逸であります。すぐ上でも書きましたが、調教開始時の奴隷の口上なんか素晴らしいの一言だし、調教段階の報告だったり、途中でさしはさまれる会話イベントなんかも文句なし。声優の演技もよいですね。鞭打ちのときの叫び声なんかも真に迫ってます。
アナル関係は充実しています。どのキャラも条件を満たせば愛撫、アナルセックスが出来ます。十分な愛撫を行わないとアナルセックスは不可能です。メインヒロインは処女のままでの開発も出来ますね。また浣腸は終始可能です。
総評。圧倒的な緊張感とリアリティが見事な名作。何度プレーし直してもその迫力は色あせることがありません。
bmp_69内のD.O.の作品評
- 虜(10点)
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